今朝、「運転中にパニック発作を起こして頭が真っ白になって追突事故を起こしてしまいました」という患者様がおいでになりました。
この患者様は、「パニック発作」ではなく、「フラッシュバック」をおこしている事に気づいておられませんでした。
運転中に、昨晩の妻との口論を思い出し鮮明な追体験をした結果、事故を起こしたのです。
フラッシュバックとは、PTSDの症状の1つで、突発的な回想の前、24時間以内に昔体験した嫌な記憶と接していることが確認される、記憶の障害です。
他方で、パニック発作は、未来への予期せぬ不安で、急激に動悸や発作を起こします。
この2つは、症状は同じでも原因と治療法は全く異なっており、臨床現場でしばしば、ごちゃごちゃに扱われているので、ふと気になりました。
従来、パニックとして扱われている発作の相当数が実はフラッシュバックではないかと考えられます。