仕事の「集中」について、患者さんの概念を知ることは、発達特性を知るうえで参考になります。
自閉性特性を持つ方の「集中」の概念は、仕事中であっても「絞り込み」です。
分かりやすく言うと、過度な集中、一つのことに夢中になり周りが見えなくなるイメージです。
それに比べて正常発達の方の、仕事中の集中は、一度にたくさんのことをするイメージです。たくさんのことが短時間で出来て、それを「集中した」と表現されます。
発達特性を持つ患者さんは、一つのことしかしないので時間オーバーになってしまい、その結果、「集中してやりなさい」と、叱責されています。
一つのことだけする仕事は無いので、「仕事での集中は、同時に二つ三つの事をやるんだ」と覚えておくと職場の仲間と意見の食い違いがなくなるでしょう。