1820年イギリスに生まれ、1854年のクリミア戦争では、野戦病院の惨状を知って従軍志願しています。 野戦病院での傷病兵の死因が、不衛生と感染症であると考えた彼女は、衛生状態の改善に尽力して傷病兵の死亡率を激減させています。 そのため、「クリミアの天使」「ランプの貴婦人」とよばれます。
戦争終結後のナイチンゲールは統計分析を元に、各地の病院の改革に取り組んでいます。1860年には現在の看護学校を創設し、その精神は、「ナイチンゲール誓詞」として、看護教育の場で現在も受け継がれています。
今回、ご紹介する音声は、1890年6月30日に、イギリスのエディソン・ベル社によって発売されたレコード ”19th Century Celebrities Series No.1” からのものです。
当時のイギリスで行われた "ガン撲滅キャンペーン"にさいして、ナイチンゲールが自らの肉声で募金を呼びかけた歴史的なレコードであり、記録音声史上初期のものです。
アイオワ大学時代に受けた講義のなかで、こころの病をもった有名人の1人としてナイチンゲールが紹介されていましたが、彼女の自叙伝でも、幼少時から不安と緊張が連続し、10代の後半から20代はしばしば幻聴を体験していますが、そのような苦しみのなかでも、彼女は自分を支持してくれる人との関わりを大切にしています。 1854年のクリミア戦争従軍で2,000名の兵士の臨終をみとった彼女は、その心労と疲労から、帰国後、
37歳からは病床の人となり90歳まで過ごしたことはあまり知られていません。
あまりに有名すぎる彼女の看護婦としての活動は実はごく短期間で、その後、病床で書き続けた手紙や書籍が後世に影響を与えたのです。
Life of Florence Nightingale
https://www.youtube.com/watch?v=oxpniQRbLSY
Voice of Florence Nightingale (1890)
https://www.youtube.com/watch?v=ax3B4gRQNU4