この春からの環境の変化で5月の連休明けから、パニック発作の相談が増えてきました。
パニックは、漫画【宇宙兄弟】のなかで、月から帰還した、日々人(ひびと)が罹患したように、強靭な体力の持ち主でも、ちょっとしたきっかけで誰でも罹ってしまいます。
最初は、目がかすんだり、ふらついたり、ドキドキしたり、胸やみぞおちの込み上げるような圧迫感、息苦しさなどがありますが、だいたい自然に治ります。
その後の経過はまちまちですが、多くの人は、飲酒や人に気遣いした日の夜中に、胸の痛みとドキドキがやってきて、たまらない不安とある種の危機感に押されて夜間外来を受診するようになります。
「パニック発作だから心療内科に行きなさい」とドクターに言っていただけるとよいのですか、多くの場合、「どこも悪くありません」「異常ありません」と言われるので、
さらに症状は進行して、昼にも “ドキドキ” が起きるようになります。 特に車中の交差点・対面通行、会議、PTA役員選挙は多発地帯です。
そうなると、もう放置は禁物です。きちんと心療内科を受診して、発作にいたった心理的な要因と体の側の要因(ほとんどは貧血です)を突き止めて、早めに心理療法と薬物療法をうけ、不安発作が習慣にならないようにします。