会社が終わって最低1時間は勉強をして欲しい。*
仕事中に頭を使うのは当然で、調べものをしたり、報告書を書いたりなど誰でもしますが、
仕事のできる人、職場の中心になっていく人は例外なく、プライベートの時間のどこかで
勉強をしているものです、それも、夜の8時から10時でしょう。
このような小さな努力の習性は、最初の3日や1週間では差が見えないのですが、
3か月単位、半年単位、1年単位で伸びしろをみると、やった人とやらない人とでは大きな差が開いてきます。 (*ここで筆者は、自宅に仕事を持ち帰ることを指してはおらず、読書や学習の習慣を指しています)
私生活で勉強できるかどうかは、若いときに学習の習慣ができていたか否かに左右されますが、中でも大きいのは、その人の受験期と就活時のモチベーション(動機)でしょう。
わかりやすく述べると、高校時代に、いい学校や、有名校、一流校に入れれば良いという価値観を親に植え付けられた子どもは、就活でも、いわゆるどこでもよいから 『大手』 を目指す傾向があり、その判断の基準は、「名前を聞いたことがある」「規模が大きい」「看板が通っている」 など有名&ブランド志向に偏っているので、仕事の中身は考えずに職探しをしてしまい、職場に慣れてメッキが剥げる頃になると、怠惰が見え隠れし、自然な形で職場の中心から遠のいていくのに、プライドだけが残るという悪循環に陥ってしまい、わたしのクリニックでは職場不適応の長期因子と考えています。
前回のブログでご紹介しましたが、人は見栄や世間体を意識すると、その後の内実が伴わない傾向があります。反対に『有名』や『大手』に、こだわらない若者が、学校や職場で、がむしゃらに勉強し始めた時はまさに青天井(あおてんじょう)になるので、びっくりするような変貌や業績を残すことがあります。 このような経験のせいでしょか、わたしは不登校の子どもや浪人生のなかで、世間体やプライドを捨ててくる子どもには、最大限の敬意を払って接するようになりました。