高濃度ビタミンCの点滴をおこなうと、低血糖や低カルシウム血症という副作用が起きるリスクが知られています。50%のブドウ糖や8.5%グルコン酸カルシウムを投与すると速やかに改善しますが、これは、ビタミンCがブドウ糖と化学構造式がたいへん良く似ているために起きる現象です。
ヒトは進化の過程のなかで、ビタミンCの合成をやめた、いわゆる体内でビタミンCをつくれない動物の一種です。そのため、ヒトはビタミンCが不足すると、お酒を飲みたくなり、古くからは壊血病と呼ばれています(口や鼻から出血する疾患です)。
新鮮な野菜や果物に含まれるビタミンCが不足すると、ヒトはブドウ糖を含むアルコールや甘い食べ物、ジュースを欲しがります。 またこの現象は、カップ麺ばかりを食べている大学生や腎臓疾患で透析を受けている患者さんにも観察され、ビタミンCが抜けています。
試験前で徹夜で勉強した大学生を試験終了後に検査すると、ビタミンC濃度はゼロになっています。
いずれの現象も、ビタミンCの血中濃度を測ることでわかります。