前回のブログ 【自閉症とオキシトシン】は子ども向けのお話でしたが、では大人ではどうなるのでしょうか?
実は、オキシトシンは、大人の精神科の領域でもすぐれた働きをすることが知られ始めています。 具体的には、アスペルガー症候群、自閉症、うつ病、社交障がい、強迫性障がい、慢性疲労が報告されています。 最も端的なわかりやすい表現は、“よく喧嘩をするカップルに有効”ということでしょうか。 私の外来にも理屈抜きにいつも腹を立てている、オキシトシンが必要なご夫婦が毎日おいでになっています。
オキシトシンは、言い争っているカップルに対してストレスホルモンのコーチゾールを減らす働きがあることが知られています。 いわゆる愛情ホルモンです。 そのためオキシトシンは社会への密着性に関わり、夫婦、恋人、仲間の関係性について集中的な研究が行われているのです。
いかがでしょうか? 世界各国のリーダー達にも、是非、オキシトシンを使用していただきたいと思いませんか?
*現在のところ、日本では経口剤等は取り扱われておりません。また治療に保険適応もありません。