小学校から始まった医師への質問の最終回は、この上半期にいただいた高等学校現場からの質問を集めてみました。
Q1 高等学校の先生から医師へのメンタルヘルスに関する質問
(*一部特別支援学校を含みます)
・ 解離性健忘を起こす原因や症状と、その対応について教えてください
・ 自傷行為、パニック障害を繰り返す生徒への関わりかたが知りたい。
・ 最近の高校生の精神疾患の特徴があれば知りたいです。
・ 薬の服用に関する注意事項や効能について知りたい。
・ 発達障害について。周囲の生徒にその子の行動をどのように話したらよいのか迷っています。
・ 自分の体調について説明できず「泣く」「うなずく」程度の生徒がいます。このような状況でどう関わったらよいでしょうか。*
・ 場面緘黙について知りたい。*
・ リストカットする生徒への対応法。
・ 無気力状態で何に対しても興味が持てない生徒への対応について知りたいです。
Q2 最近の高校現場でのメンタルヘルスの課題
・家庭や生徒間のコミュニケーションの取り方(ネット上でのやり取りの問題を含めて)
・家族のメンタルヘルスの問題が子どもにも影響を与えていると感じています。
・ 原因がメンタルなのか、発達障害なのか、甘えなのか、わがままなのか、周囲の見方が一致せずにいます。保護者の協力を得るのも難しい。生徒の場合、メンタルクリニックを訪問して医師からの専門的意見を伺うのも難しい状況です。
・ 生徒の話を聞くときに記録をしながら聞いた方がよいのでしょうか? また記録は、どのような形式で保管すればよいと思われますか?
・ 心療内科に通院したほうがよい状況の場合、どのように本人と保護者に勧めたらよいでしょうか。
・不登校や心理的に不安定な生徒がいますが、教員の数が足りないため、個別の対応が難しい状況があります。
* 医師から ~「小学校では全く問題がなかったのに、高校に入ってから急に、、、」という相談をよく受けますが、発達のアンバランスについては、障害レベルでは小学校低学年までに発見されるものの、集団への適応不全レベルでは、むしろ中学後半~高校時代に表面化する事例のほうが圧倒的に多いように思います。 後者は、そのまま放置しておくと、就職しても人間関係の悪化や離職率の高さなど職場不適応をきたしやすくなるので早期の対策が必要になります。