昨年12月の朝日新聞に、尿検査でがんを見つける方法が開発されたと紹介されました。
早期大腸がんで60%以上の高い検出率があるといいます。
この検査の仕組みは、がん細胞が大量に放出する「ジアセチルスペルミン」が、血液の中に入り、腎臓から膀胱へとまわるので、最終的な尿中の排出量を測定するというものです。
今回の試験では、248人の大腸がんをもつ被験者に対して75.8%をがんと検出しており、粘膜や大腸壁にとどまる、「早期がん」 でも60%以上のがんを見分けたそうです。
ジアセチルスペルミンは、どんながんでも尿中で増えるので、大腸がんだけでなく、乳がんなど、あらゆる種類の早期がんの検出に使える可能性があります。 また、がんの治療後の経過観察や再発の有無などを確かめる検査にも有効だとしています。
中高年になり、(1) がんが心配だ (2)家系的にがんの人が多い (3)生活習慣が乱れている
(4)日常的に飲酒や喫煙をしている (5)疲れやすい (6)原因不明で痩せているなどと感じているとき、癌をまとめてスクリーニング出来る検査があることは、非常に心強いものです。
また採血検査で腫瘍マーカーのCEA、CA19-9、PSA値が上昇しているときに、体内に癌の可能性の有無を簡単に調べられることも有意義でしょう。
今日は新しいがんのスクリーニング検査をご紹介いたしました。