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大分市 大在地区の心療内科/精神科(精神科専門医研修施設)

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小論文・面接試験①

最近は、大学の入学試験でも「面接・小論文」を受験科目に取り入れる大学が多くなってきました。 ですが、何もこれは大学入試に限ったわけではなく、会社の就職試験でも、いまや「面接・小論文」が課せられるのは当然になっています。

わたしの外来にも、昨年は面接が原因で落ちてしまいました。という受験生がよく相談においでになります。 では、いったい、どうしたら面接で合格することができるのでしょうか?

わたしが、まだ、大学の先生をしていた頃ですが、入学試験や病棟実習の進級試験の面接官をよく担当していました。 10年程前から医学部教育も急速に変わり、ペーパーテストの点数だけでなく、その人のヒューマン・スキルを見ようという動きが強まっています。 そういう時代の流れを受けて、なぜか精神神経科の講座に、受験生のメンタルへルスの面接官を依頼してくるケースが増えていました。

これは、あくまでわたしの体験ですが、面接担当官は、だいたい『合格させたい』と最初から思っています。ですので、朝からとても素直な気持ちで試験会場に向かい、会場に入ると静かに着席して待っています。 この時点で、まず100%受験生に好意を持っています。 何故なら、将来自分の後輩になり、ひょっとして自分と一緒に仕事をするかもしれない受験生に悪意をもつ試験担当者は、まずいないからです。

実際に面接が始まると、わたしの場合は、受験生の目の動きを追うようにしています。
誰にも、同じ質問をしますが、特に、所属する高校のクラスや部活、友人など人間関係が質問の中心になります。 この時、面接で不利になる受験生は、だいたい質問に際して目をみると 「わたしをとってはいけない」 と訴えていることが多いのです。
つまり、自分に自信をもっていないのです。

目には、その人の過去の体験と、将来のイメージが表れますが、わたしは、つとめてそれを丁寧に観察するように心がげています。 わたしのように、目の動きを観察して、言語(発する言葉)と非言語的なコミュニケーション(目や表情、呼吸、声の調子など)の差を探る方法から得られる情報量は意外に多いと思います。

実際、労働者の就職面接の際に、面接担当者としてわたしを含めて、職場の現業者(ベテランの40代後半から50代)にも同席していただいた時の、彼らの受験者への評価とわたしの評価とに、まず大きな差が開くことはありませんでした。

このことから、面接試験の合否は、試験官の判断というよりは、むしろ受験者の心の奥底の願いや自己評価が、自然に面接担当者に伝わり、その結果が、合否にあらわれてくる傾向のほうがはるかに強いのではないかと、わたしの体験からはそう信じています。

ただ、残念なのが、わたし自身がそのことを、もっと早く10~20代で知っておけば良かったということでしょうか。 つまり若い皆さんには、まだこれから十分に間に合いますので、是非、頭の隅におかれてみてください。 では、次回は、具体的な改善法について、述べてみます。

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