職場で冷たくされて、会社に行けなくなっても「みんないい人です」という労働者は多くいます。
「今は忙しい時期なので休めません」「職場の人がわたしを待っています」といった、周囲の人を擁護しつつ、問題を部分的に切り離してしまう言葉。
この時の表情は、「使命感に燃えているが目が泳いでいる」のが特徴で、これが(決して物理的な暴力ではないですが)「職場虐待」の症状です。
本人は、虐待を受けている事に気づいていない場合や無意識に抑え込んでいるケースが大半で、どんなに否定されても、また立ち上がって職場に戻ろうとします。
この症状は、つらい体験をやり過ごしてきた副反応で、自身の感覚を遮断してまで、決して相手のことを悪く言わない、解離症状の一部だと私は思っています。
それも、幼いころから持っているケースが多い。虐待的な環境を「普通」として受け入れてきたため、環境の問題に気づけないのです。
たまに聞く「みんないい人です」というのは一見、前向きな言葉にきこえますが、
ありえないと思っています。もしこの言葉を聞いたときは、その会社や学校、地域、家系に虐待の歴史がないかチェックが必要だと考えるようにしています。