前回は、パニック障害になりやすいかたの例として、
不安体質のひと 「こだわり」や「こわがり」を幼年期から
もたれているかたたちのお話をしました。
このような不安体質のかたは、パニック障害になる準備段階として
思春期になると、人の視線や評価を気にして、新しい人との出会いや
集団参加を避けるようになる【社交不安障害】や、
ものごとを悪い方に悪い方にとらえてしまう【全般性不安障害】を
自然なかたちで併発するようになります。
成人早期に発症するパニック障害は、
この2つの不安障害の上にのりかかるイメージになります。
そのため逆に言うと、パニック障害のドキドキは薬で治っても、
この2つの不安障害は、そのまま残ってしまうという現象も生じます。
パニック障害の根が深く、治療に相当時間を要するのは、
実はこのような併存する不安障害が見過ごされるためです。
次回は、普通の人にも起きるパニック障害=誰にでも起きる可能性のある
パニック障害についてお話ししたいと思います。