秋になると来春の進路のことや勤務先の異動のことなどで
悩み始めるかたが多くなります。
そんな不安や心配のなかで、見た目よりも根が深く、
当院で、もっとも相談の多いパニック障害について、
わたしが外来で見て感じてきたことをまとめてみました。
まず最初に 【誰でもパニック障害になるのでしょうか?】
答えはYesですが、Noでもあります。
まずNoの部分から、お答えすると、
元々、感覚的には過敏な方が多いように思います。
その過敏さも人生の早期、小学校低学年~高学年に
ご本人も自覚されており、怖がりで、こだわりの強い、
すべてが不安な不安体質のかたが多いように思います。
わかりやすく言うと 「幼い頃から常に何らかの不安を持っているかたたち」
という表現になるでしょうか。
そのためか人間関係には、とても弱い特徴があります。
人は生きていく以上は、学校では生徒同士や先生と、
職場では同僚や上司とうまくやっていく必要がありますが、
パニック障害になられるかたは、人に気をつかったり、叱られたり、
他の人はさほど気にしないようなことでも、ひどく精神的にまいってしまうようです。
そのため不登校や出社困難の隠れた原因にもなっています。
以上のような感じですが、この秋休みを利用してパニック障害について、
“パニックを静める” と題して、まとめてみたいと思います。